唐沢です。
旅行会社「てるみくらぶ」の破産報道はちょっと驚きましたね。
影響を受ける旅行客は3万人になるようです。
そして約99億円あまりが旅行予約者全体の負債となるようです。
メディアでも取り上げられていましたが、家族旅行で50万円くらい支払い、返ってこない可能性が高いのですから気の毒ですね。
また、同じように女性中心の総合探偵社「アーウィン女性探偵社」も破産したようです。
こちらは都内の駅などでもよく見かける看板がありましたし、テレビCMも結構やっていましたね。
この2社とも恐らく外からみると「うまくいっている」と思われていたかもしれませんが、結果的に破産してしまいました。
果してその原因とはなんでしょうか?
広告の費用対効果
結論からいうと、2社とも広告費が利益を圧迫したことが最大の原因です。
つまり宣伝をしてもコストに見合わなかったわけです。
ビジネスで最も難しいのは「集客」です。
お金を払えば宣伝はできますが、それを収益に結び付けるのはプラスアルファの何かが必要となります。
その計算を見誤ると、会社は簡単に潰れてしまいます。
改めて感じたグーグルの影響
アーウィン女性探偵社については、コンセプトと見込み客へのアプローチの方法は素晴らしかったと思います。
女性探偵が調査を行うというコンセプトは、業界に衝撃を与えたと思います。
また、有名芸能人を広告塔に使ったり、広告宣伝をうまく利用した会社でした。
認知・知名度を上げるために、ここまでは成功だったと思います。
プロダクトサイクルでいう「導入」「成長」までは、うまくいっていたことでしょう。
しかし、成熟期に落とし穴がありました。
それは『検索エンジン対策』です。
つまりSEOです。
「導入期」「成長期」まではテレビCMなどの多くの費用をかけて知名度を高めていきます。
そこから費用を抑えて検索エンジンにシフトし、成熟期をむかえるという計算だったのでしょう。
実際にアーウィン女性探偵社の場合、ネットからの申し込みが多かったようです。
ところがどっこい、検索エンジンには「魔物」がいたわけです。
実力のあるアフィリエイター達です。
高単価案件の探偵プログラム
探偵関連のアフィリエイトプログラムは高単価です。
1件成約すると2万円程度のアフィリエイト報酬となります。
これくらいの報酬の場合、実力のあるアフィリエイターは活発に動きます。
すると、どうなるか?
アーウィン女性探偵社以外のライバル会社がスポットライトを浴びるわけです。
テレビCMなどに広告費をかけられないライバル会社がASPを活用することで、テレビCM以上の効果を打ち出せるようになったわけです。
しかもアフィリエイトであれば、調査の依頼が入ったら報酬を払えばよいので、広告費に無駄がありません。
逆にアーウィン女性探偵社は「アフィリエイターを動かす」ことをせず、自社のSEO対策を中心に戦略を立てました。
この判断が明暗を分けてしまいました。
つまり、アーウィン女性探偵社はSEOに失敗したのです。
SEOに失敗して「破産」ということは、かなりネットマーケティングのウエイトが高いことがわかると思います。
やはりグーグルって、21世紀型ビジネスの世界では神なんですよ。
ネットマーケティング
以上のように、これからの広告宣伝というのはネットマーケティングの流れに乗れるか?乗れないか?で大きく変化します。
自社サイトのSEO対策をしても、長期的にみたらリスクしかありません。
それよりも、いかに協力者を見つけるか?がポイントになります。
そして、その協力者といかに長く関係を保てるか?が最重要です。
今回の例では協力者=アフィリエイターでしたが、こういった「Win-Win」の関係を構築することがネットマーケティング最強の戦力です。
いえ、「Win-Win」ではダメですね。
相手に先にどんどん与える会社が生き残ります。
協力者を得るためにも与えて、与えて、与えつくさなければなりません。
これは個人ビジネスでも、まったく同じ本質ですので、あなたも「与える」を意識して見て下さいね^^
それでは唐沢でした。
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