唐沢です。
最近、娘がカンフーパンダに興味を持ち
今さらながら家族みんなで観ました。
3Dアニメは久しぶりに観たのですが、
凄い技術ですね。
2007年の作品で
いま観ても全然古くないです。
飛んでくる砂煙にもリアリティを感じるし、
キャラクターの毛並みもリアルです。
また、実写と同じような
カメラワークをあえて多様し
キャラを立体的にみせる演出はお見事です。
と、いう感じで
映像技術は凄いとしかいいようがないですね。
さてさて、
肝心のストーリーはどうでしょうか?
物語は当然
ギルガメシュ叙事詩の
黄金パターンに沿って
作られています。
1平凡な日々を送る主人公がいる
2ある日、メンターにチャレンジを迫られる
3修行の日々
4大きな壁(敵)が立ちはだかる
5新しい友が現れる
6友と一緒に困難を乗り越える
7そして最終的なチャレンジが終了する
8その結果を手に入れるかどうか問われる
9手に入れないで、次にバトンタッチする
1に戻る
この黄金パターンはほとんどの作品で使われています。
スターウォーズ
ベストキッド
ドラゴンボール
ワンピース
これはコピーライティングでも応用できる流れですので、絶対にマスターして下さいね。
平凡なサラリーマンだった
ある日メンターと出会う
練習の日々
しかし、全然成果がでない
新しいアイディアが閃く
成功の連続
次に託す
しかも、これって
成功体験するときに自然と得られるストーリーになっているのです。
あなたも、こういった流れの経験はあるはずです。
学校の先生との出会いや、
バイト先での良い先輩との出会いなど
出会いから何か成功することって
実はかなり多いのです。
この様に、
自分が経験したことあると、
共感を生みやすいわけです。
共感、すなわち『面白い』ということです。
※ここからネタバレも含みますのでご自身の判断で読み進めてください。
究極の奥義が記された巻物
で、カンフーパンダに話を戻します。
物語の中心となるのは「ある巻物」です。
選ばれた「龍の戦士」にのみ
巻物をみることが許されています。
巻物には究極の奥義が記されているといわれます。
つまり、
その巻物をみれば、
誰にも負けないチカラを手に入れることができるのです。
そんな中、
カンフーパンダは偶然(必然)龍の戦士に選ばれてしまいました。
その目的はラスボス(タイ・ラン)から国を守ることです。
そしてラスボス(タイ・ラン)も
巻物を狙っています。
究極的なチカラを求めているからです。
そしていよいよラスボスが襲ってくるという時、
主人公のカンフーパンダは巻物を読みます。
究極的なチカラを手に入れて、
ラスボスを倒すためです。
しかし、そこに書いてあるのは…
なんと…
白紙
そうです、
巻物には何も書いてなかったのです。
ラスボスを倒すには
巻物のチカラを借りるしかなかったのに
何も書いていない…
この事実を知り、
パンダは実家に逃げてしまいます。
白紙の意味とは?
パンダの実家は
ラーメン屋さんです。
とても繁盛しています。
父は秘伝の材料を使い
美味しいラーメンを作っていました。
その秘伝の材料は
パンダにも教えていませんでした。
巻物も白紙だったし、
カンフーを諦めたパンダは
ラーメン屋を継ごうとします。
そこで、
父に秘伝の材料を尋ねるのです。
「ラーメン屋を継ぐから秘伝の材料を教えて欲しい」
すると父は、
「秘伝の材料というのは・・・実は、ない」
「特別だと信じて作るから、特別な味になる」
こう答えるわけです。
この父の答えにより、
白紙の巻物の意味を悟ると、
急いでラスボスのもとへ行くのでした。
ざっくりとですが、
巻物にまつわる話はこんな感じです。
巻物とノウハウコレクター
私もそうでしたが、
ノウハウコレクターというのは
今回のお話にでてくる巻物を、
手に入れようとし続けているのだと思います。
「どこかに秘伝があるはずだ」
「読めば絶対に成功できるはずだ」
「他にも真の巻物があるはずだ」
「いままでの商材はニセモノの巻物だ」
こんな感じで
秘伝を追い続けてしまうのではないでしょうか?
つまり、
「もっと簡単で、楽な方法はあるはずだ」
という幻を追い続けてしまうのです。
その結果、
手付かずで、すべてが中途半端になってしまいます。
そんなモノは、実はないのです。
挑戦や体験したことだけが、すべての答えになるのです。
ノウハウ自体に答えはないのです。
この世に秘伝なんてない
「この世に秘伝なんてない、挑戦し続けて得たものだけが唯一の答えになる」
これは子供にとっては哲学書ですね。
そして、
大人にとって解答書です。
自分がやってきたことが
これに当てはまるかどうか?
もし、この体験をしていないのであれば
それは巻物を追い続けてしまっている人生なのかもしれません。
今までの人生の解答になるわけです。
例えばイチローに知識を教えてもらっても
それ自体には何の意味もありません。
「誰よりも素振りをしろ」
これしか伝えようがないわけです。
実践してみて、始めて意味が生まれるのです。
聞いただけで野球がうまくなるはずないのです。
誰よりも素振りをして、
はじめて何かが見えてくるのです。
その体感を口や知識で伝えることは不可能なのです。
アフィリエイトであれば、
誰よりもサイトを作らなければ
コツは見えてきません。
コンテンツビジネスも
誰よりもコンテンツを作らなければ
コツは掴めないのです。
このように、
秘伝やノウハウを知ったところで意味はないのです。
転んで、傷ついて、それでも実践し続けて、それが最終的な自信になり、成果が訪れるのです。
秘伝を追い続けたところで、
実践しなければ意味がないのです。
哲学書としての評価
このように、
カンフーパンダは
大人も子供も考えさせられる作品です。
私は1年に1回は
子供達にこの映画を見せたいと思いました。
1年で感じ方が変わると思います。
人間は何か困難がある時に
「もっと簡単な解決方法があるはずだ」
という幻を追いかけてしまいます。
しかし、
そんな秘伝はありません。
始めて自転車に乗る時は
何度か転んで膝をすりむかなければなりません。
秘伝によって、
傷つかないようにするのは
実は遠回りなのです。
人生は困難に満ち溢れています。
私にもこれから百難が降り注ぐことでしょう。
それは私の子供にも訪れます。
しかし、
「秘伝はない」ことを知っていれば
正面から立ち向かうことができると思います。
このように、
うまくやり抜く賢さを持たせるより
困難にも正面からぶつかるように育てたいと思わせてくれる映画でした。
最後に声優について
1回観終わって、
エンドロールを見ていると
声優の名前がでてきました。
私達は当然「日本語」で観ていたのですが
オリジナルの声優が豪華すぎて、
子供が寝静まってから、
もう一度英語版で観ました^^
ジャック・ブラック
ダスティン・ホフマン
イアン・マクシェーン
アンジェリーナ・ジョリー
ジャッキー・チェン
まじか…スゲー…
でも山口達也のパンダ役も凄くハマってました^^
と、いう感じでカンフーパンダ面白かったです。
カンフーパンダ、来年また会いましょう^^
唐沢でした。
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