唐沢です。
先日、
MTSアフィリエイトセンターから
倒産のお知らせがあり、
かなり驚きました。
最初はよくある
メールを開かせるための
過激なタイトルだと思ったのですが
ネタではなく、
本当に倒産したようですね。
この業界で
「倒産」というのは
デメリット以外の
何にもなりませんので、
戦略とはではなく
純粋にショートしたのでしょう。
そもそもMTSって?
MTSといえば、
葉山直樹氏を筆頭に
様々な高額塾や
情報商材をリリースしている会社です。
運営期間も長く
8年間もこの業界にいるというのは
結構凄いことです。
最近の高額塾は
批判も多いですが、
昔はちゃんとしたモノを
リリースしていました。
それじゃなきゃ
8年も持ちません。
ある程度の
リピーターがいたからこそ
8年も持つわけです。
つまり
意外かも知れませんが
最初の方は良い商材もあったわけです。
「詐欺だ!」
「天罰だ!」
「自業自得だ!」
なんていうのは簡単ですからね。
それじゃ分析になりませんし、
本質が見えてきません。
今回の件を
「詐欺高額塾をやっていたから」
という見解の方は
ちょっと「薄い」ですね。
MTS倒産の理由
以下が倒産のお知らせを受けた時の文面です。
拝啓 各位には、ますますご清栄のことと拝察申し上げます。
このたびは誠に不本意ながら、弊社は倒産という事態に至り、本日をもって営業を終了せざる得なくなりました。
皆様方にはお詫びの申し上げようもございません。
今年より売り上げの低下が始まりましたが、そのこと自体よりも不正な広告に対しての莫大な支出や、未払顧客に対する売掛金の回収も
思うに任せず、倒産という事態に至った次第です。
札幌地方裁判所に破産を申請しましたが、裁判所への高額の予納金(破産手続き費用)も収めることが出来ない状態のため、
破産管財人は付かず、誠に不本意ながら法的手続きを経ることなく廃業せざるを得なくなりました。
皆様の長年にわたるご厚情に心から感謝申し上げますと共に、突然の廃業でご迷惑をおかけしますことを深くお詫び申し上げる次第でございます。
略儀ではございますが、まずはメールをもちまして廃業のお詫びとご挨拶を申し上げます。
皆様の今後のご健勝とご発展を心よりお祈り申し上げます。
敬具
以上のことからわかるのは
プロダクトローンチの戦略を
見誤ったことでしょう。
「不正な広告に対しての…」
というのもありますが、
ただローンチに失敗しただけです。
つまり集客の費用と
売上げ予測が繋がらなかったということです。
無料オファーの限界
高額塾を仕掛けるときに
最初にすることが
『見込み客集め』です。
高額塾をセールスするための
見込み客がいなければ
売上げにはなりません。
さらに、
いきなり「20万円の塾ですよ」
という感じで販売しても
誰も入塾しないわけです。
「怪しい・・・」と
思われるだけなので、
無料オファーを提供して
接点を増やし、
信頼してもらうわけです。
つまり高額案件の前に
無料オファーを挟むことで、
自分の都合のよい土俵に
引きずり込むわけです。
その為にも、
無料オファーを提供して
メールアドレスをどんどん集めます。
無料オファーは
各アフィリエイターに
成果報酬でばら撒いてもらいます。
報酬は1件400円から
高いと1000円程度になります。
アフィリエイターは販売する必要もなく
ただ紹介するだけ報酬が入るので
2013年から2014年頃まで凄く流行りました。
これをオプトインアフィリエイトと呼びます。
ちなみに、この無料オファーで稼ぐ方法をまとめた高額塾が与沢翼さんの「与沢塾」です。
あと、
初心者の方が
オプトインアフィリエイトをやっても
稼げませんのでやらない方がよいです。
その理由は
・ある程度登録されないと意味がない
(5千円未満だと振り込まれない)
・お客様があなたのもとから離れる
(ローンチを仕掛ける方が力が上になる、つまり初心者の情報より面白くなってしまう)
以上の2点です。
逆に知名度がある人や、
ブランディングができている人であれば、
オプトインアフィリエイトは稼げます。
つまりオプトインアフィリエイトは
強者の戦略なのです。
話が脱線してしまいましたが、
高額塾が売れなくなってきているので、
さらにオプトインアフィリエイトは
難しくなっていくでしょう。
1件100円とか
そういう相場になっていきます。
つまり、今回の失敗は
このリスト集めである
無料オファー案件の報酬単価と
高額塾の売上げのバランスが
崩れたことが原因なのです。
プロダクトローンチの罠
1~2年前は
恐ろしく稼げたであろう
プロダクトローンチですが
消費者もバカじゃありませんし、
いつまでも同じやり方は
通用しません。
当時の成約率と
いまの成約率は
全然違うはずです。
これくらい集めれば
これくらい儲かるだろう、
という予測は
どんどん外れる時代になっているのです。
これは大企業も同じです。
マクドナルドの業績が
どんどん悪くなっていますが、
あれは経営者が無能なのではありません。
メディアによって
経営陣が悪いように映りますが、
マックの経営陣なんて
エリート中のエリートですからね。
それが、なぜ立て直せないのか?
それは、
時代が読めなくなっているからです。
どんなに凄い経営者であっても
時代を読むのが非常に難しくなっているのです。
1年前のデータなんて通用しませんし、
100%当てることは不可能に近くなりました。
だからこそ、
1件500円とかで
メールアドレスを集めるのは
本来はリスクなのです。
当初はそれで
高額塾が売れたかもしれませんが、
やがて金額が釣り合わないという
情報が出回り、下火になります。
ローンチにかかった集客費用を
次のローンチで回収しないといけないため
さらに価格が高い塾をリリースしていきます。
価格が高くなればなるほど、
お客様の満足度も下がり
売上げもたたなくなるという負のサイクルに突入します。
数パーセントの業界トップは
ここぞという時にしか
ローンチをしません。
この辺のサイクルを
しっかりと予測しているのでしょう。
今回は
あくまでも私の推測ですが、
ビジネスの基本原理は
お客様に価値を与えること、
それが全てです。
価値に合わないものを提供するとき
歯車が回らなくなるのです。
お客様に価値を提供して
稼ぐであれば、こちらがおすすめです。
それでは唐沢でした。
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