唐沢です。
ビジネス全般にいえることですが、
『リサーチ』って超重要です。
見込み客のニーズや
求められているもの、
これが明確にならないと
誰にも響かない、
独りよがりなビジネスになってしまいます。
これではお金を稼ぐどころか、
大赤字になってしまいます。
そこで今回は
リサーチを怠ると
どんな危険なことが起こるのか?
実例をもとにお話したいと思います。
あるフィットネス経営者の場合
私はデパートの中で、
テナントとして実店舗を運営していますが、
1年前そのデパートに
フィットネスクラブが入店しました。
外装費や内装費など
少なく見積もっても
2千万円程度かかっています。
この価格は実際に
聞いたので本当の費用です。
そして
1年経った現状ですが
毎月30万円の赤字のようです。
しかも
赤字がどんどん大きくなっているみたいです。
このままでは
急激に伸びる要因もないので、
方向性を大きく変えるか、
それとも自己破産するかです。
なぜ大赤字になってしまったのか?
そこの経営者とは
出店前から仲良くさせていただいていたのですが、
オープンする前から
私は「まずいな」と思っていました。
なぜなら、
リサーチを全くしていなかったからです。
実店舗を出店するのであれば
そのデパートの客質や客層など
綿密にリサーチする必要があります。
少なくても
2か月間程度は
毎日入口で閉店まで
チェックしなければなりません。
どの様な客層で、
どの時間帯が忙しく、
どういう買い物をしているか?
そして、どんな所に不満がありそうか?
などなど、
これからターゲットとする見込み客を
徹底的にリサーチしなければなりません。
しかし、
その経営者は
おそらく店内を少し見た程度で
理解した気になってしまったのでしょう・・・
案の定、
そのフィットネスクラブの
ターゲットは
若者からシニアまで
そして男女共同という設定にしています。
つまり
老若男女すべてがターゲットということです。
これは絶対にやってはいけません。
ぶっちゃけ
この戦略は多くの資金を調達できる
大きな会社しかできない戦略です。
それくらい
老若男女全てに響かせる集客は難しいのです。
例えば
フィットネスクラブで
最近勢いのある
「カーブス」。
こちらは『女性限定』ということで、
かなりターゲットを絞っています。
一見、女性だけということで
男性はいないから
売上も半分になるのでは?
という疑問もあるかもしれませんが
『女性限定』にすることのメリットは
計り知れません。
今回オープンさせた経営者も
その様にうまくいっているモデルケースを
マネするだけよかったのですが
『欲』が上回ってしまったのでしょう。
「せっかく2千万円も費用をかけるのだから」
という考えがあったのだと思います。
その結果が、
老若男女すべてを取り込もうとする考えです。
ちなみに
このデパート自体のターゲットは
『シニア』に特化しているので、
『シニアの女性限定』にすれば
かなり繁盛したことでしょう。
これも2か月程度リサーチすれば
すぐにわかることです。
そして費用をかけずに
まずは小規模で、
仮出店などをしたほうがよかったのです。
特にこの地域の
シニアの女性は
連帯性があるので、
口コミも広がりやすくなります。
デパート内において
知り合い同士でおしゃべりしている
シニアの女性をよく見かけます。
どんなビジネスでも
最強の集客ツールは
「口コミ」です。
これを意図的におこすことが
ビジネスの成否の分かれ目となります。
その為には
ターゲットを絞り込んだほうがよいのです。
ターゲットとなる属性が
同じ属性の方を
自動で集めてくれるわけです。
それを老若男女にしてしまうとどうでしょう?
シニアの気持ちとしては
「入会したけど、まわりは若い人だらけ・・・もう辞めたい」
という気持ちになってしまいます。
逆に若い人は「年配の方が多いな・・・場違いかも」
と考えてしまうかもしれません。
今回の場合、
シニアの女性限定であれば
レッスンが終わった後など
受講生同士の交流など
フィットネス以外の通うメリットが生まれます。
実は
これが最大のポイントです。
習い事系を流行らすコツは
その習い事以外のことで
楽しみを提供することなのです。
私のパソコン教室も
実はパソコンを習いにくることよりも
仲間と出会える場として
別の楽しみを提供しています。
人間は
苦痛を避け、快楽を得ようとする生き物です。
習い事系というのは
苦痛を伴いますので
すぐに辞めてしまうという
最大のデメリットがあります。
フィットネスなら、なおさらです。
しかし、
それを快楽に変換する
環境を作りをするのが
経営者の仕事なのです。
そして
その為には
入念なリサーチによる
ニーズを見極める必要があるのです。
そして、
その前提となるのが
ターゲットの絞り込みなのです。
ターゲットの
苦痛を快楽に変換するスイッチは何か?
これを
考え続けることができる人が
愛され続ける店舗を経営できるのです。
今回の実例であるフィットネスクラブは
このままだと、あと半年ももたないでしょう。
すべてはリサーチ不足からはじまっています。
リサーチさえしっかりおこなっていれば
もっと別の未来がまっていたはずです。
外装費に2千万円かかっているので、
『辞められない』という
本当に辛い現実が待ち受けています。
安いパーテーションでもいいので
数か月だけ体験出店などの
リサーチをしていれば
全然違う結果になっていたでしょう。
リサーチは超重要です。
特に大きな初期費用がかかる場合は
様々な角度からリサーチしましょう。
この点を考えると
ネットビジネスって
ほとんど初期費用もかからないので
やったぱ凄いビジネスですね。
ネットビジネスの場合、
失敗することがリサーチになりますので、
どんどん実践して失敗するのが
最大のリサーチです。
失敗すればするほど、
経験という富をもたらせてくれる
コンテンツビジネスなど
本当に最強のビジネスです。
それでは唐沢でした^^
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